世界で戦禍が広がる中、大阪・関西万博のウクライナ館には多くの各国政府要人や来場者が訪れている。展示を通じて平和の価値を訴える一方、来場者から届くエールは、同館スタッフらの心の支えになっている。
館長のインナ・イリナさん(45)のスマホ画面に絶えず流れる戦地のニュース。ロシアによるウクライナ侵攻から3年余り。「多くの子どもたちが犠牲になったという話を聞くたび、本当に心が苦しくなる」。そう声を震わせながら話した。
同館では「NOT FOR SALE」(売り物ではない)をテーマに掲げ、ロシアの侵攻から守るべき「教育を受ける権利」「言論の自由」など18種類の価値観をオブジェで表現している。
バーコードの先 脅かされた権利
例えばメトロ(地下鉄)を表…